2024/04/21 12:38
パンが大好きなワタクシ。
「グルテンフリー」という文字を避けてきた。
どうカラダに影響するのかを知ってしまうと、パンを食べる時に罪悪感が出そうだから。
気になるけど、あえて見ないようにしてきた。
でも、グルテンやめたら調子いいわーとか、そんな言葉が聞こえてくると
むむむむ、と少しずつ少しずつ興味を持たざるを得なくなってくるんだけど、
それでも頑なに、グルテンフリー、とググらずに
パンを米粉で作る、とか、そんなことに興味を持ってみることにしたわけです。
ある日、小腹が空いたので、米粉で蒸しパンを作ってみたらけっこう美味しくて。
けど、出来上がった見た目が脳みそみたいで、一人ウケてた。
そんな、話を夕飯時に息子にしたら、俺も作りたいと言い出し、
大変気に入られたようで
そこから日曜の朝に息子が米粉の蒸しパンを作るのが日課になった。
蒸すと言っても、レンジでやる簡単なもの。
でもそこから、フライパンでやってみたり、砂糖の量を減らしてみたり、豆乳、牛乳、いろんなもので試作しては、
あーだこーだとやっています。
もう分量も頭に入っているようで
いつか彼女ができて、朝ごはんに米粉のパンケーキを焼いてあげるんだろうなと思うと、なんか嬉しい。
今朝は砂糖入れ忘れたらしく、でも美味しかった。
ケチャップとクリームチーズ乗せて食べておられました。
私自身、両親が自営業という忙しい家庭で育ったのもあって、
食事の支度、というものが
とても面倒なもの、食器の後片付けなんて、もっともっと面倒なもの。
そんなイメージで人生の大半を生きてきた。
朝ごはんも、シャシャッと食べることしかしてなかったから、
結婚して最初の朝に何出せばいいんだろうと、迷った挙句に出したものはきゅうりとトマトだったというのは、
今では笑い話になっている。
大学生の頃一人暮らしをしていたものの、今思い出しても、どうしていたのかあんまり記憶がなく
結婚して家事が目の前に来た時
何もできない!どうしよう!と絶望に近い感覚だった。
きゅうりとトマトが出てきても、嫌な顔ひとつせず普通に食べ続けてくれた旦那と、クックパッド大先生のおかげで
1年経つ頃には、私、意外と料理上手なんじゃないか、と錯覚するまでの成長ぶりを遂げたわけです。
しかし。子どもが生まれて食事が始まる頃には、また絶望の縁に落とされることに。
小さい頃からなんでも食べられた私たち夫婦とは正反対で、好き嫌いの激しい娘。
なに食べさせても、ベェーと口から出すのです。
ご飯と肉と魚とお菓子しか食べない。
野菜を食べさせたいのに食べない。フルーツも食べない。
すっごく心配になって、あの手この手でがんばったのに、一向に食べない。
作ってはがっかり、作ってはがっかりを繰り返し、どんどん自信がなくなっていく。
でも。
本当にガックリくるし、「せっかく作ったのに」「もったいない」って毎回思ってたけど、
自分の思いをぶつけて食べさせようとしていることが途中から、
あれ?これなんか違う?という気がしてきたのです。
娘にとっては、未知のものと出会っている瞬間なわけで、
その未知のものを、口に入れてるだけですごい。
私たち大人も、はじめての食べ物を不意に手渡されたとしたら、何これ?って絶対聞くじゃん?
言葉がわかるようになり、これは美味しいよ、甘いんだよ、と
地道に声掛けを続けた結果(もちろん本人の努力もある)
食べられるものが増え、フルーツも好きになりました。
どうやら義理の母も好き嫌いが激しかったようで、小さい頃は、ご飯と具なしの味噌汁で毎日しのいでいたらしい。
よく話を聞くと、鼻が敏感で、食べる時の感覚がちょっと人と違うんだなと知った。
そんな娘との向き合いで、食事に対して本当に自信がなくなったこともあったけど、、、
今思えば、その過程の中でいろんなことを学んだな、と思う。
どこかで、作ってあげてる、食べさせてあげてると思ってる自分がいたけど、
そんな傲慢な思いは、娘の好き嫌いによって見事にくじかれた。
そこで、言葉に何を乗せるか。
せっかく作ったのに、とか、食べないと大きくならないよは、コントロール
あなたのために、は、押し付け
いつか食べられるようになるかもね、今は食べなくていいよ
あなたが食べようが食べなかろうが、あなたの人生
そして、食べたから偉い子、食べないからダメな子、なんて
あなたの価値はそんなことで左右されない。
そんな姿勢での接し方、距離感が、今はとても心地よい。
残されたあと数年。(18歳に家を出ると仮定して)
家族の生きるを支えることができている今が、本当に幸せなんだな、と身に沁みてます。
限られた時間の中、行動にどんな言葉を乗せるのかを、大切にしていきたい。
そんなことを考えた日曜の朝。